b型肝炎患者はアルコールに要注意

肝炎には様々な種類があり、ウイルスによっては完全に体内から除去することも可能です。しかしb型肝炎ウイルスの場合は、一度感染してしまうと、体内から完全にウイルスを除去することはできなくなってしまいます。ウイルスが体内にあると少なからず肝臓には負荷がかかるので、細心の注意を払う必要があります。

特に飲酒は肝臓に強い負荷をかけるので、気をつけなければいけません。

b型肝炎の特徴

肝炎を引き起こすウイルスは遺伝子の形によって様々な種類に分かれます。例えばa型とe型は水や食べ物を通じて感染します。一方b型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染します。同じような感染経路をたどるウイルスとしては、c型肝炎ウイルスがあります。

しかしb型肝炎ウイルスはc型に比べると感染力がとても強く、出血や道具の共有などによっても感染する恐れがあります。またb型肝炎ウイルスの大きな特徴として挙げられるのが、b型肝炎は完治しない場合が多いということです。

c型肝炎の場合は薬を投与することによって完全にウイルスを取り除くことができます。b型肝炎の場合も薬を投与することでウイルスの働きを抑え、肝炎による症状を抑えることはできます。しかし体内に抗体は作られるものの、b型肝炎ウイルスが完全に体内から消えない場合も多いのです。

成人してから感染した場合、b型肝炎は一過性で終わる場合も多いです。しかし乳幼児期に感染した場合は、その後もb型肝炎ウイルスを保有し続けます。

乳幼児期に感染した場合

母子感染や道具の共有などにより乳幼児期にb型肝炎に感染した場合、症状そのものはしばらくの間現れません。身体はb型肝炎ウイルスを異物として見ておらず、共存するのです。しかし思春期を過ぎ、免疫機能が発達してくるとb型肝炎ウイルスを異物として判断するようになります。

異物を排除しようとウイルスを攻撃する際、肝臓の細胞も攻撃してしまいます。すると肝臓に炎症が起こり、全身倦怠感・食欲不振・黄疸といった症状が現れるようになるのです。多くの場合、10代から30代の間に肝炎が起こり、その後ウイルスに対して抗体が作られることで炎症は収まります。

しかし乳幼児期から感染していた場合、b型肝炎ウイルスは体内に留まり続ける場合が多いです。b型肝炎ウイルスが肝臓に留まり続けると症状そのものは見られなくても、肝臓には少なからず負荷をかけます。

肝臓に負荷がかかりつづけることで、ヒトによっては慢性肝炎・肝硬変・肝臓がんにつながる恐れがあります。

成人してから感染した場合

輸血・道具の共有・性行為等により成人してから感染した場合、潜伏期間を経た後、急性肝炎を発症します。全身倦怠感・食欲不振・嘔吐・黄疸といった症状が現れ、治療の際は体内で抗体が作られるのを待つことが多いです。

ただし人によっては肝機能が大幅に低下、生命活動の維持さえ難しくなる場合があります。その場合は薬を投与するなどして、少しでもb型肝炎ウイルスを減らすようにします。成人してから感染した場合、一度炎症を抑えることができれば抗体が作られ、その後発症する可能性はとても低くなります。

またb型肝炎ウイルスには感染しているものの、急性肝炎を発症しない場合も多いです。ただし感染したb型肝炎ウイルスの遺伝子型によっては、炎症が収まった後もウイルスが体内に留まり続けることもあるので注意しましょう。

肝臓の働き

肝臓はヒトの身体の中で最も大きい臓器で、主に3つの働きを持っています。まず挙げられるのが「再構成」の働きです。アミノ酸や脂質など、身体に必要な栄養素は腸から吸収されます。しかしそのままの形では体内で使うことができません。

そこで肝臓内で腸から吸収された栄養素の形を体内で使える形に変化させます。次に挙げられるのが「有害物質の解毒」です。例えば体内で発生するアンモニアは有毒な物質です。この物質を肝臓内で解毒、人体にとって無害な物質である尿素に作り変えます。

他にも薬物・アルコール等、様々な物質を解毒、無害なものに変える働きがあります。そして肝臓は「貯蔵」の役割も果たします。腸から吸収される糖分は、脳のエネルギー源として使われます。使われない糖分についてはグリコーゲンに変化させ、肝臓内にため込みます。

もし糖が必要になった場合は、再び肝臓から必要な分だけを血中に流します。このように肝臓は様々な働きを担っています。そのためb型肝炎などにより肝臓が炎症を起こすと、身体に様々な不調をきたすようになるのです。

肝臓とアルコールの関係

お酒を飲むと、胃や小腸から吸収され、アルコールは血中に溶け込みます。アルコールは肝臓に運ばれ、まずアセトアルデヒドと呼ばれる成分に分解されます。この成分は人体にとって有毒なため、顔の赤み・動悸・吐き気・頭痛などの原因となります。

その後アセトアルデヒドは肝臓内でさらに分解され、酢酸に変化します。酢酸は人体にとって無害な物質です。酢酸は血液とともに全身を巡るうちにさらに分解され、最終的には水と二酸化炭素に変化。尿や汗と一緒に排出されます。

このようにアルコールは肝臓で無害な物質に変化するのですが、一度に肝臓が受け入れられるアルコールの量は決まっています。肝臓が受け入れきれなかった分のアルコールは全身を巡り、再び肝臓に戻っていきます。肝臓がアルコールを処理する力は、人によって異なります。

例えば体重60kg程度の方の場合、アルコール5g処理するのに1時間程かかるとされています。摂取するアルコールの量が多いと、それだけ肝臓には強い負荷がかかります。アルコールの摂取量が多いと肝臓に疲れが溜まり、機能も低下。

幹細胞の中に脂肪が溜まる脂肪肝を発症するようになります。さらに機能が低下すると肝硬変、肝臓がんにつながっていきます。

b型肝炎患者とアルコール

b型肝炎患者の場合、できるだけアルコールは避けるのが望ましいです。b型肝炎ウイルスが体内にある場合、炎症そのものは収まっていたとしても、少なからず肝臓には負荷がかかっています。

また一度炎症を起こしたことで、肝臓の機能が既に低下している恐れもあります。このような状態でアルコールを摂取すると、さらに肝臓の状態が悪化します。肝臓に大きな負荷がかかるようになってしまうので、慢性肝炎・肝硬変・肝臓がんなどの発症リスクが高まるのです。

アルコール以外で避けたいもの

b型肝炎患者の場合、アルコール以外にも避けたいものがあります。例えば薬剤は、肝臓内で代謝、全身に運ばれるものが多いです。長期間服用し続けると肝臓に負荷をかける原因となります。糖分・アミノ酸・脂肪分を摂りすぎた場合も、摂取した分肝臓が別の物質に変化させなければならないため、肝臓に強い負荷がかかります。

状態悪化を防ぐためにも、食べるものや内服薬にも注意を払うように心掛けましょう。

関連リンク>>b型肝炎補助金 … http://www.adire-bkan.jp/
Posted on